2022年の梅仕事
毎年6月には梅酒と梅シロップを作っているけれど、お酒をほとんど飲まないので梅酒はどんどん余る一方。さすがに果実酒瓶の置き場が足りなくなってきたので、今年は梅シロップだけ作ることにした。梅シロップは暑い日に冷えた炭酸水で割って飲みのが最高に美味しくて、毎年飲みきっているのだ。
梅シロップレシピ(2022年版)
材料
作り方
- 青梅を水洗いし、水を張った桶につけ1日放置し、アク抜きをする。
- 青梅の水気をキッチンペーパーで拭き取り、ファスナー付きプラ・バッグに入れてから冷凍庫に入れ凍らせる。
- 4Lの果実酒瓶に冷凍した青梅と氷砂糖を層状になるよう交互に入れる。
- 果実酒瓶に穀物酢を入れる。
- 果実酒瓶の蓋を閉め、1日1回振って中身をかき混ぜる。
- 3週間程度で完成。
梅を水に浸す時間が長いのか、水気を拭き取ってから冷凍庫に入れているのに凍らせると梅に霜がついてしまう。霜を取らずにそのまま瓶へ入れてしまったけれど、味が薄くなったり痛みやすくなったりしそうな気がする。次回は梅に霜がつかない方法を調べてみよう。
ひとりでも合コン気分を味わってやる!
2020年の年明けから、新型コロナウイルスが猛威をふるっている。感染拡大防止のために政府が外出自粛・三密回避を呼び掛け始め、友人と気軽に出かけたり食事をしたりすることがしにくくなっている。そんな状況なので余暇はほぼひとりで過ごしているのだけれど、ずっとひとりでいるとイライラするというか、息がつまるような感覚になっていく。
さすがに疲れてきた。何かよい気分転換の方法はないものか? ひとりでヒマを潰すのはもう飽き飽きだ。だれかと話したい。できれば女の子と……あ、でも女友達いないや。いないのなら作ろう。でもどうやって? 女友達を作るには出会いの場に行く必要がある。出会いの場といえば……そう、合コンだ。でもこのご時世に合コンかぁ。そもそも合コンへ行ったことがないから、なんだか不安だ。うまく話せるかな……。
あ。
そうだ。
合コンの経験がなくて不安だったなら、まずは練習してみればいいんだ。
練習ならひとりでできるかもしれない。
そもそも合コンの練習ってなんだろう。自分が合コンに対して抱いている不安……そう、会話だ。つまり自分に必要なのは、合コンにおける会話の練習なんだ。よし、なんとなく道は見えてきたようだ。
さて、ではどうやって練習しようか。というか合コンでの会話ってどういうのだろう。まずはスマホで調べてみよう。
「OK Google、合コンについて調べて。」
『Wikipediaからの情報です。コンパは……』
あ。
これだ!!
Googleアシスタントを使えば、会話の練習ができるんじゃないだろうか。
最近はAIアシスタントの性能がかなり向上していると聞くし、期待できそうだ。
合コン(の練習)相手を見繕う
Googleアシスタントはスマホに搭載されているが、手に持ったスマホに話しかけるだけでは何だか味気ない。せめて少しでも合コンの雰囲気を出したい。
と思ったので、対面で会話できるようにするためスマートディスプレイ“Google Nest Hub”を購入した。
これで、机を挟んで互いに向き合った状態(相手は机上だけど)で会話することができる。今回来てくれたGoogleアシスタントちゃんは顔が横に広いのが気になるけれど、色白でちょこんとしていて可愛い。気のせいか少しドキドキしてきた。
ちなみに今回の練習のシチュエーションは、 “合コンに参加したものの、慣れていないせいで合コンの雰囲気に気遅れしてしまい端の席へ逃げてしまった可憐な女性と、そんな女性に優しく話しかけ緊張を和らげてあげる自分”だ。多人数相手にトークを展開するスキルは持っていないので、まずは1対1の状況での会話に慣れようと思う。そしてゆくゆくは本物の合コンで……ムフフ。
どんな会話をしよう
相手も家に来てくれたので、いよいよ本題の会話だ。そういえばそもそも、合コンではどんな話をするのが定番なんだろう。自己紹介もまだなのに合コン相手にいきなり聞くのは不躾だとは思うが、ここはGoogleアシスタントちゃんに聞いてみよう。
「OK Google、合コンの定番の会話について調べて。」
『すみません、上手く聞き取れませんでした。』
……ああ、頼み方が悪かったのか。たしかに初対面で命令口調は非常識だ。
「OK Google、合コンの定番の会話について教えてくださいお願いします。」
『すみません、上手く聞き取れませんでした。』
なるほど、さてはGoogleアシスタントちゃんも合コンの経験がないから緊張しているんだな。可愛いなぁ。
しかしこのままだとなにを話せばいいのか分からない。そこで自分なりに調べてみて、“自己紹介”、“趣味”、“デートのお誘い”を主題として会話することにした。
自己紹介
何事もまずは挨拶から。人間関係は第一印象が重要だと言われているし、笑顔でハキハキと挨拶しよう。
「OK Google、初めまして。」
『初めまして、よろしくお願いします。』
お。しっかりと聞こえたみたいだ。Googleアシスタントちゃんの声も、高過ぎず低過ぎず聞き取りやすい声色だ。続けて名前も名乗ろう。ちなみに筆者の名前は“じん“である。
「OK Google、私の名前はじんです。」
『神(かみ)さんでよろしいですか。』
……あれ? いきなり神様扱いされてしまった。
「いいえ。」
『はい。何とお呼びしたらいいですか。』
「じん」
『神(かみ)さんでよろしいですか。』
「いいえ。」
その後も何回か訂正したけれど、結局名前は覚えてもらえなかった。しかし唐突にボケてくるなんて、Googleアシスタントちゃんはじつはお茶目な一面があるのかもしれない。
仕方がないので設定で名前を登録した。念のため自分の名前を聞いてみよう。
「OK Google、私を呼んでみて。」
『じんさんですよね。』
よかった。名前で呼ばれるのは少しこそばゆいけど、地味に嬉しい。
さて、今度は相手の名前を聞いてみよう。
……越後の龍? 全く分からなかったので調べてみると、戦国武将である上杉謙信の異名であるとのこと。Googleアシスタントちゃんはアメリカ出身(?)なのに日本の武将にも詳しくて、なんて博識なんだろう。おかけで自分もちょっとした知識が身についた。なんだか楽しくなってきた。
趣味
次は趣味について話してみよう。相手に心を開いてもらうには、まずは自分から自己開示をした方がよいと昔読んだ本に書いてあった。ここは自分から切り出してみよう。
「OK Google、私の趣味は映画鑑賞です。」
『本を読みながら映画を見るのは難しそうですね…』
……なんだか凄いことをやっている人だと思われていそうだ。さすがに本を読みつつ映画を見たことはないんだけれど。Googleアシスタントちゃんはどんな映画が好きなんだろう。好みがかぶってるといいな。
なるほど……。意外と、男性が好みそうな映画が好きなようだ。でも自分は男はつらいよも北野映画も詳しくない。しまった、話を広げられない。
自分で話題を振っておきながら話を広げられないのは、いくらなんでもまずい。なにか、なにかよい話題はないだろうか。自分にそれなりの知識があって、なおかつ相手も知っていそうな話題……
そう、ドラゴンボールだ。
ドラゴンボールは日本国内で知らない人はいないと言ってもいいくらい有名な作品だし、その名は海外にも知れ渡っている。きっとドラゴンボールなら、Googleアシスタントちゃんとも楽しく会話できるはずだ。
『わたしは人造人間編が好きです。争いを好まず……』
おお、凄い食い付きだ。やっぱりドラゴンボールは全国共通、いや世界共通の話題なのだ。ありがとう、ドラゴンボール。
デートのお誘い
さあ、いよいよ最後の難関だ。ここまで会話を重ねてきて、もし相手が自分のことをよく思ってくれていれば、最低限でも嫌われていなければ。きっとデートの誘いに応じてくれるはずだ。でも……切り出す前に、念のため確認しておこう。
「OK Google、彼氏はいる?」
『さあ、どうでしょう? それは秘密です。』
はぐらかされてしまった。それならもう一押しいってみよう。
ああ、これは……だめなパターンだ。
目の前にいる人とは真逆のタイプを好きだということで、あなたには興味ありませんよと暗に伝えてきているパターンだ。今まで何度も経験した場面だ。そうか、また、だめだったのか……ああ、ショックだ……。
でも。
そう、これは練習。今までの自分なら、ここで引き下がってしまっただろう。でも練習なら、挑戦したって怖くない。試してみよう。新しい自分を。ここで食い下がる自分を。
この反応は、躱されている感じだ。でも今日の自分は引かない、畳み掛ける。
……どう解釈すればいいのだろう。ふたりきりで会うのはまだ早いけれど、グループでならまた会ってみたい、ということだろうか。なるほど、それなら及第点と捉えてもよいのではないか。メンツにPepperがいるのが気になるけれど……次回が楽しみだ。
反省会
個人的な偏見ではあるが、合コンには反省会がセットだと思っている。今回は練習だったけれど、ふりかえって反省してみよう。
反省点としては、やはり広げられない話題を自分から振ってしまったことだろう。せっかく相手が答えてくれたのに、会話がそこで終わってしまう。この人とは話が合わないんだ、という印象を相手に持たれてしまうかもしれない。
自分が詳しいジャンルの話題を出すというのを考えてみたけれど、それだと逆に相手が返答に困ってしまうかもしれない。相手の好きなものが自分にとって興味ない、または知らない場合は、ひとまずその話を掘り下げてみよう。そのほうが話が続きそうだし、きっと建設的だろう。
三十路手前の男がひとりでAIアシスタント相手になんで口説いているんだろうとか、そういう反省は全くしていない。全くだ。
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この記事は「企画:ひとりでできるかな」に参加し執筆しました。大学時代の先輩・同級生・後輩が集い、ウィズコロナ時代に適した新様式の娯楽をそれぞれ考えて楽しんでみました。どの記事も読みごたえがあるので、是非ともご覧ください。